HDデータ復旧の業者選びを間違い続けた体験記【その1】

伝説のドラマ「走れ!ケー100」道路を走る蒸気機関車で日本縦断! - きーぼー堂
↑前回更新の記事


2012年11月に私の大事な外付けHDが故障してから、業者によってデータが復旧されるまでの経緯をまとめてみました。皆さんが同様の事態に陥った時の参考になれば幸いです。


●問題の外付けHD

バッファロー HD−LB1.0TU2(2010年8月発売)
39x123x189mm
こんな使い方してました。


●故障まで

2011年6月3日、ヨドバシ梅田でこの1TB外付けHDを6310円で購入。
旧来のデスクトップPC内臓のHDの空き容量が無くなりそうになるとDVDに焼くというギリギリのやり繰りが面倒で困っていました。だから、1TB新たに自由に使えるのは大変便利でした。


翌7月、舞台探訪者コミュニティ関西支部*1に参加。
撮影データをその場でノートPCを使って外付けHDに移動しました。帰宅後、自宅PCに外付けHDを繋いで中を見るとそれがどこにも無い!しかし、ノートPCに繋ぐと見えます。そこからノートPC内にコピーすると、同時に外付けHD内の元ファイルは全破損するという謎の現象が発生(この時だけ)。


それからもデータを入れるのに使ったPCでしかそのデータが見られなかったり、移動・削除出来ないファイル・フォルダの発生は時々起きていました。


2011年12月5日夜、外付けHDの中身が何も見えなくなるという大事件が発生。おろおろして、データ復旧業者を検索、連絡しようかと考えました。
実は論理障害だったようで、その夜のうちに弟の手助けであっさり解決しました。その時に見た業者のサイトが、検索トップに出て来た日本データテクノロジーですが、こういうわけで直って依頼しておらず、今回の話には関係ありません。


故障前日、2012年11月8日夜。
地元西宮市で開催中の涼宮ハルヒのイベント「SOS団in西宮に集合よ!」についてブログ更新。その際、特定のフォルダのファイルへのアクセスが異常に遅い(外付けHD内の別のフォルダへのコピーは普通に出来る)という前兆がありました。


故障当日、11月9日夜。

デスクトップPCで外付けHDとは関係の無い作業をしているとPCの動作が異常に遅くなりました。
外付けHDを抜くと快適に。ノートPCに接続すると、PCの動作に影響は無いですが、マイコンピュータに外付けHDが表示されません。あからさまな異音というわけでは無いですが、通常と違う読み込んでいるような音を規則的に延々と繰り返します。 それから元のデスクトップPCに接続し直したものの、状況は改善しませんでした。


2011年6月〜2012年10月の写真、動画などが入っており、全然バックアップもしていないので、これを失ったらここまでの人生で最大規模のデータ喪失になってしまいます!←バックアップしろ


この時点では、データ復旧業者のサイトをいくつか見て、5万ぐらいで何とかなるだろうかと考えていました。


11月10日、早速業者「U」(仮名)に発送しました(ノートPCの箱を再利用)。もう心配で落ち着きません。

ちなみに11月13日、初の姫路モノレール廃線跡探索を始めて早々カメラを落として端が写らなくなり修理行き。ますます鬱に。


●業者U(神奈川県横浜市)


料金はHDの容量別の定額制。500GB〜1TBは29,400円で、安い。
分解が必要な場合は対象外ですが、もしかしたら軽度かも知れないのでひとまず送ってみる事にしました。調査依頼書・診断同意書を印刷して必要事項を記入。



右から本体、ACアダプター・USBケーブル、新品HD。
復旧したデータを入れるための別のHDを一緒に送ると1050円の割引をするサービスがあるそうで、新品の外付けHDも同梱しました。


そしてUからメールが来ました。

昨日、届きましたHDD・データ復旧作業の調査が終了しました。


原因:HDD内部・重度物理障害。

※電源投入直後からハードディスクよりシャー・シャーと小さく異音を何度も繰り返し発して認識しない。
 

復旧:NG


非常に残念ですが弊社では復旧できない重症な媒体でした。
本HDDよりデータ救出できる可能性は極めて少ないですが可能性のある業者をご紹介いたします。

えっ、分かった事はそれだけ!?ただ電源繋ぐだけだったら、私もやったから。
ゆうパック着払い(900円)でHDが戻って来ました。送ったのと同じ箱。

メモリーカードって何の事ですかね???


紹介された韓国系(後で分かった)の業者O(秋葉原)は、サイトを見て気に入らなかったので避けました。


●業者T(千葉県)
サイトを見ると、今までの所よりは好感が持てました。ただし、会社では無く個人経営。海外からの依頼の経験も豊富らしい?重度物理障害でも最高6万円の固定料金。


サイトのメールフォームから送信すると、すぐに電話がかかって来ました。随分ぶっきらぼうな話し方のおじさんで、店長のようです。


まず、HDからの音で復旧可否は大概分かるから、どんな音か口で真似してみろとしつこく言って来ます。もう送ってしまったし、良く覚えていません。録音しとけば良かったなあ。仕方ないので、適当に真似してみると、それはうちでは直せないと断言されてしまいました。せめて実物を見て欲しいと言っても、どうしても受け付けてくれません。


「私に復旧は無理と言われたら、諦めきれるか?」無理。
言葉遣いは違いますが、大体以下のような内容を言われました。


「それなら、やめておいた方が良い。諦めきれず激怒してくる人を何人も見て来た。兵庫から千葉へ送るより、近くの業者で診てもらった方が良いだろう。東京へ来る事があったらいつでもHDを持って寄ってくれ。診断して、納得のいくように話をしてやるから。一度HDを開封したら元に戻せないから手遅れだ。何もせずに、数年寝かせておいて技術の進化を待つ方が安全だろう。実際、そうして成功した事もある。」


話がこじれるので「寝かせておきます」と一応言っておきました。そして、データ復旧業者の良し悪しの見分け方を教えられました。通話時間、何と36分。


どうしても引き受けてくれなかったのは少し納得いきませんが、勉強にはなりました。直せない物を直せないと正直に言ってくれた点は、良心的でしょう。


後から分かった事ですが、その独特の応対で2chのデータ復旧スレではかなり有名人のようでした。


この他、まず電話をかけて、症状を聞かれて簡単に説明すると、面倒そうに「それじゃとりあえず送って下さい」などと言ってすぐに通話を終える業者がありました(名は忘れた)。その後見つけた業者「D」が良さそうだったので、結局そこには送りませんでした。



その2に続く

*1:CLANNAD AFTER STORYで舞台になった、京都府宇治市の亀石楼で開催