田尾典丈×有河サトル「ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!」舞台探訪@神戸ポートアイランド

本文の舞台は神戸では無いので、背景探訪と言った方が的確かも。

田尾典丈さん著「ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!」(ファミ通文庫)は有河サトルさんがイラストを担当し、2009年1月に第1巻が発売され、2011年10月現在、本編8巻(完結)、外伝2巻、短編1巻の計11巻が刊行されています。11月発売予定のExtradiscがシリーズ最終巻となる予定です。2年追いかけてきたこの作品も遂に最後・・・。


2011年8月には、WEBで連載中のもりたかたかしさんによるコミック版の第1巻が発売されました。写真は左上から右下に向かって1〜8巻、外伝1・2巻、短編集、コミック版と並べています。

今回取り上げるのは、外伝にあたる「ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! addon シルバーブレット」1巻(2010年6月発売)です。本編では一般人サイドのサブキャラに過ぎない高橋愛子が主役となり、私は愛子が一番好きだっただけに大変嬉しい展開でした。初期に比べて随分性格が丸くなったもんだ。

この巻の口絵は、普段とは違いコミック形式になっています。

2ページ目で愛子登場!さすが黒髪ロング萌えの有河さん、気合が入っているように思います。

神戸夙川学院大学・原ゼミのハルヒ研究に協力するうちに、9月24日にこの「横岸高校」の校舎のモデルを知らされました。


5日後の9月29日、私は学祭のハルヒ展示の打ち合わせのため、初めて神戸夙川学院大学を訪れました。三宮駅からポートライナーに乗り、みなとじま駅(2011年7月に「市民病院前駅」から改称)で下車。神戸夙川学院大生のきさお*1が出迎えてくれて、それから徒歩10分ほど。

見えてきた!

この校舎は、兵庫医療大学のものです。北の神戸学院大学ポートアイランドキャンパス、南の神戸夙川学院大学に挟まれた立地です。見比べると、何かおかしい。


イラストでは塔が渡り廊下の向こう側にあるし、角度を合わせようとすると、塔が隠れてしまいます。変えてあるようです。この場所が登場したのは、有河サトルさんが神戸市在住なのが関係あるのかも知れません。ライトノベルのイラストで観光地でも無い実在の風景が使われているのは、かなり珍しいです。


森田季節さん著・文倉十さんイラストの「ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート」(MF文庫J)は過去編で神戸市垂水区が舞台となり、背景も1枚だけ実景が使われていました。森田季節「ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート」舞台探訪@神戸市垂水区



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この辺りの舞台なら、ハルヒエンドレスエイトの花火大会の景色やFateの冬木大橋こと神戸大橋が見えるポートアイランド北公園もありますね。

先の写真は、手前の細い道から撮りました。それにしても、こういう形で好きな作品の舞台に巡り合える事になるとは、神戸夙川学院大の方とY氏に感謝。


この作品の舞台の設定の「横岸市」は横浜市がモデルのようです。田尾さんは1巻の著者紹介で「中華街で迷うけど一応ハマッ子」と書いているので横浜市出身。咲には「関東一帯で知らない高校生がいない」という設定があり、横岸市は関東。


咲とデートに行く近所の「観光地として名高い煉瓦の倉庫」(3巻P88)は横浜赤レンガ倉庫、運河を埋め立てたという妙に細長い公園(同P93)は大通り公園と思われます。平乃沼高校(3巻P17)は平沼のもじりでは。


「シルバーブレット」から読んでも楽しめるので、興味を持った方は是非読んでみて下さい。


有河さんは、pixivでこんなイラストも公開しています。

キョンダッシュ by 有河サトル\( ^ヮ゜)> on pixiv

阪急甲陽線キョンが併走するシーン。電車の描写が細かい!


有河さんのサイト「Active Mover」
http://activemover.harisen.jp/


*1:さん付けは苦手だそうで