走れ!ケー100ロケ地探訪(4)山形〜羽黒山(出羽三山神社)・鶴岡銀座商店街〜

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走れ!ケー100第30話「それ行け登れ!二千段―山形の巻―」(1973年11月2日放送、脚本:高橋二三、監督:枝川弘)のロケ地探訪を2013年5月3日に行いました。山形県鶴岡市がロケ地で、今回訪れたのは鶴岡銀座商店街と羽黒山(はぐろさん)の出羽三山(さんざん)神社。湯野浜の方は行けませんでした。


鶴岡で宿泊したのは鶴岡駅の北東の快活CLUB 鶴岡店。まさか地元西宮で良く使うチェーン店があるとは。5月とは思えない寒さでした。



鶴岡駅からバスで羽黒山へ。
鶴岡駅出羽三山神社→鶴岡銀座商店街の順で巡りました。

バスに約40分揺られます。



三吉爺さん(中村是好)による裸足参りの説明の途中でチラッと映る羽黒山大鳥居。庄内交通「大鳥居」バス停近く。ここで降りたら次のバスを1時間も待たなきゃいけないので車内から撮影。


鶴岡駅から出ていた庄内交通湯野浜線(1975年3月限りで廃止)の終点、湯野浜温泉駅。当時の駅前の様子が良く分かります。このように電車もチラリと映っています。今回は訪れる時間がありませんでした。


湯野浜温泉駅の跡地には湯野浜振興センター「コスパ」が建っていて、あまり面影は無いようです。善宝寺駅跡の善宝寺鉄道記念館は閉鎖され廃墟化していますが、放置されている電車を一応見る事が出来るようです。
廃線探索 庄内交通湯野浜線(歩鉄の達人)

以下は、三吉爺さんの説明。

羽黒山と月山(がっさん)と湯殿山出羽三山といってな、
土地の人達のふか〜い信仰のお山で、
中でも山伏で有名な羽黒山には
頂上まで2キロの参道があってなあ。


2446段の石段があるんじゃ。
普通に登ると2時間は掛かる。
この石段の参道を裸足で駆け上がるのが裸足参りというわけでな。
わしらは命に関わるような困り事があると、裸足参りで神様にお助けをお願いするだ。


和夫(野口英行)のお母さんが危篤になり、回復を願って紋太さんも一緒に裸足参りをする事になります。


この話を見て、紋太さん達が登ったのと同じ石段を自分も登ってみたくなりました。
ちなみに松尾芭蕉の一行も登っています。



出羽三山神社・随神門。

ケー100の模型を置いてみました。劇中に合わせてちゃんと後期仕様で。



裸足参りのスタート。小さな社の屋根の形が随分変わっています。まさか5月に雪を見る事になるとは思っていませんでしたね。



随神門から入るとまず下りの石段があり、その後上りがずっと続くんですが、劇中では最初の石段を随神門に向かって逆走しています。現地で知って驚きました。
この方が視覚的に分かりやすいからでしょうね。





紋太さんが「力こんにゃく」に気を取られるが、休んでいる暇は無く。
石段参道の貴重な休憩ポイント「二の坂茶屋」です。随神門から写真を撮りながら1時間で到着しました。


http://hagurokanko.jp/miru/hagurosan/ninosakachaya.html
↑この通り夏場には扉がはずされて、劇中に近い外見になるようです。


ちょっと気が早いですが、ここで石段踏破の認定証をもらえます。


こちらは家族経営で、毎日石段を登って来ているそうです。ケー100で登場した際の映像を見せるととても喜んでもらえて、楽しい時間を過ごしました。後にお礼のハガキも頂きました。

営業期間は4月下旬〜11月上旬。昔(ケー100の頃)は冬を挟んで毎年建てては解体を繰り返していたそうですが、今は何年も建ったままだそうです。地面は土まる出しで、まさに掘っ建て小屋。何と電気も来ていません。店内でも白い息が出ました。

店内に飾られていた大正時代の写真。大正14年(1925年)、皇太子(後の昭和天皇)の行啓の際のものだそうです。創業は何と江戸時代とか!


茶屋の裏からは庄内平野が一望出来て、日本海まで見えました。



紋太さんの休憩の提案に「途中で休んだりしたら、裸足参りは効かなくなってしまうんだ!」と返す和夫。きびしかのー。


国宝の五重塔。二の坂茶屋と通る順番が逆になっています。キャプ画は省略。




「おい!僕を轢くつもりか!こらー!」へばった紋太さんがケー100に追い立てられるw
五重塔からすぐの所です。


40年前を再現w


雨が降ったり止んだりで濡れていて滑りやすいので、歩くのが怖かったです。靴が泥だらけになりました。向ヶ丘遊園の大階段ならまだ安全そうだけど、良くこんな不規則な石段であんな撮影が出来たもんだなあ。



和夫も紋太さんもケー100も山頂に到着!




三吉爺さんに「裸足参りはな、大人に限って最後に滝に身を打たれないと、おしまいにならないんじゃ」と言われてその通りにする紋太さん。もう踏んだり蹴ったりですw
劇中の右端の影は、写真に写っている木でしょう。


この須賀の滝は、参道の最初の方にあります。滝の手前には祓川(はらいがわ)があります。

http://www.youtube.com/watch?v=06pHnUf6ApY
出羽三山神社や須賀の滝の動画をアップしてみました。


登場順とは逆になりますが、羽黒山からノブちゃんと三吉爺さんが使ったというバイパスをバスで下り、鶴岡銀座商店街にやって来ました。



鶴岡銀座商店街のまつや玩具店。紋太さんが何でも屋として買い物をした店のうち現在も営業しているのはこちらだけで、検索で見つけました。1945年(昭和20年)創業だそうです。
http://www.kobaecha.com/search/ginza/0004/


ロケで使用した物には実際にこの商店街で買った物もあったのでしょうか?





紋太さんがケー100を駐車していたのは「エビスヤ」の前。
まつや玩具店の店主であるおばあさん(ケー100のロケの事は全く知りませんでした)に聞くと、「エビスヤ」があったのは現在鶴岡市コミュニティプラザ・セントルがある場所との事。後で調べた所、正確には「エビスヤ書店」だったようです。
鶴とあんころ餅(^.^):エビスヤ薬局



南西に見えるのは何という山でしょうか。

まつや玩具店を出た紋太さんを追ってカメラが移動。左端の「朝日ジャーナル」の看板が付いているのがエビスヤ書店。右に見える「マルタ」は現在もあります。


「マルタ」は洋品店でした。


以前の記事で書いた通り、この買い物の場面では「大江戸捜査網」のBGMの別バージョンが流れています。
走れ!ケー100と大江戸捜査網のBGMの関係 - きーぼー堂
大江戸捜査網DVDコレクションが朝日新聞出版から2014年1月7日に創刊されます。1冊4話で全75冊という事は計300話ですが、恐らく三船プロ制作分だけでしょう。
http://www.asa-takamatsu.co.jp/topics/detail.php?id=251


第30話 それ行け登れ!二千段あらすじ(走れ!ケー100応援サイト 発車オーライ!走れ!ケー100)



湯浅憲明監督・関根恵子主演の映画「成熟」(1971年、大映)は鶴岡市が舞台になっていて、湯野浜温泉駅も少し登場します。DVD化済み。
脚本はケー100で第1話や山形編も含めて22本を書いている高橋二三氏です。



ちなみに二の坂茶屋では絵葉書とこの庄内方言手ぬぐいを買いました。

鶴岡駅の改札で見つけた、1947年制作の石膏のハチ公像。この像は湯野浜温泉の冨士屋旅館(1982年廃業)を経て、鶴岡市役所藤島庁舎(旧藤島町役場)に保管されていて、いつしか正体不明の犬の像となっていたのが、渋谷駅前の2代目ハチ公像(初代は戦時中に供出)の試作品と判明。2012年6月に鶴岡駅に設置されたそうです。


ハチ公と鶴岡とは、新聞に寄稿してハチ公を有名にした動物愛護家・斉藤弘吉が鶴岡出身という縁があります。
http://www7.ocn.ne.jp/~chido/hachiko.htm


旅程まとめ
●2013年5月2日
出発
【神奈川】横浜・放送ライブラリー
実写版忍者ハットリくん第1話、お荷物小荷物最終話など視聴


●5月3日
【山形】鶴岡・出羽三山神社


●5月4日
【青森】青い森鉄道 向山駅ミュージアム津軽鉄道ストーブ列車乗車
あけぼの乗車(弘前→上野)


●5月5日
【静岡】熱海駅天竜浜名湖鉄道 天竜二俣駅転車台見学ツアー、遠州鉄道30形乗車
【東京】八王子駅


●5月6日
【東京】高尾駅
【千葉】俺妹ラッピングモノレール
千葉モノレールの「俺妹」ラッピング編成を撮影 - きーぼー堂
帰宅