HDデータ復旧の業者選びを間違い続けた体験記【その3(終)】

その1 その2


2012年11月25日、IDとパスワードが送られて来ました。これでサイトから自分のHDの作業の進行状況にアクセス出来ます。多い時で一日に一度更新されるのですが、一々見るのも面倒なのでメールで送って欲しいところ。

↑11月27日


最初のうちは「データスキャン○○%」は順調に進んでいましたが、12月中旬に95%になったきり長く動かず、今年中は無理だと確信しました。残り日数の目安が当初の「7日以上」が、12月7日に「4日以内」に変わったものの、ぬか喜びになってしまいました。表示は全く当てにならないのです。


この遅さはデータスキャンがプラッタ(データを記録した円盤)の歪みの激しい領域に入ってしまって、極限まで速度を下げているためだという事です。状態が悪いのに無理に通常の速度でスキャンすると、交換したヘッドがすぐに壊れて作業中断、2次破損といって更にプラッタに損傷を与えてしまいます。1回で確実にスキャンを終えるには、ゆっくり進めるしか無いそうです。


作業完了の報告があったのは、作業開始から2ヶ月が経った2013年1月21日の事でした。

テキストファイルで5MBもあるデータリストには、確かに見覚えのあるファイル名が大量に並んでいました!!!
嬉々として、苦心して揃えた代金16万8千円を振り込み。


そして復旧出来たデータを納めた貸出用HDが送られて来ました。復旧したデータは約600GB、復旧率はほぼ100%!IUECと、協力してくれた方にはとても感謝しています。


デジカメで2011年6月19日に撮影した動画十数個をこれに多分入れていたと思うけど、それがフォルダごと見当たらない以外はこの9ヶ月使用して気付いた事はありません。


ちなみに故障した元のHDも取り外したヘッドと一緒に返送されましたが、PCに接続するとUSB機器として認識されるだけで後は何も起こりませんでした。


●今回関わらなかった業者の紹介

●Redata

「データ復旧成功率100%保証」って、そんなわけ無いでしょwwww


電話で説明を受けてHDを送ったが、到着したとも言って来ないので催促すると

私事で非常に恐縮ですが、
復旧作業員が退社致しました為、
今は、私一人でやっております。
精一杯させていただいておりますが、
これが限界です。


という不安にさせるメールが来て、最初は電話に出ていたのに今は留守電の英語のメッセージが流れるし、メールも返事が無い・・・という事が2006年12月下旬に2chに書き込まれました。


結局発送してから返って来るまで2ヶ月かかり、先払いの初期診断料3000円、返送料900円が犠牲になったそうです。



で、よ〜くサイトを見ると元々こんな事が書いてあり・・・

は?



そして2007年5月、サイトが消滅している事が発覚!
「前払いで入金してるのに、完全にやられたわ。HDDも帰ってこない・・・」「俺も被害者の一人だがHDDが戻ってくることはないだろうな」 という実に悲しい書き込みがありました・・・。



参考:【HDD】ハードディスク復旧センター2【HDD】 >>229〜331
http://www.logsoku.com/r/hard/1162904261/
【優良】 ハードディスク復旧業者を語る3 【悪徳】 >>3・4、44
http://unkar.org/r/hard/1178816667


ReDATAのサイトはInternet archiveで閲覧可能。
http://web.archive.org/web/*/http://redata.jp/
2005年当時 大阪市東淀川区柴島1-1-15-812
2006年当時 京都府京丹後市網野町俵野96-1


大阪時代の住所はマンションの1室で、調べると1DK、9坪でした。
京都時代の住所は北近畿タンゴ鉄道木津温泉駅から遠く離れた場所で、作業進捗が遅いからといって気軽に会社の様子を見に行けません。

移転した意味が分からず、怪しすぎます。


会社が音信不通になってから実際に訪れた人の書き込みによると、そこには内装工事業「インテリアヨシオカ」があり、周囲にも普通の民家しか無かったそうです。住所自体ウソだったのでしょうか。


富山の某社なんかは、サイトは良く出来てるけど実際に行ってみたらボロボロの木造民家で、頼まずに帰ったという人がいるようですが。


●×××××××××××(××××株式会社)
東京都中央区
【削除要請により、納得のいかない点はありますが削除しました(2014年3月)】


●津山OAシステム(マイクロハード株式会社)
岡山県真庭市
http://www.tsuyamaoa.com/


サイトを開いたら突然鳴り出す小林旭の演歌「ごめんね」。
あれっ、去年はこんなの無かったぞ!?


データ復旧の技術はそこそこありそうだと思いました。最近東京支店が出来たとか。

しかし、トップページの右端に「ジュセリーノの予言」というコーナーがあり、2010年から2050年までの「予言」数十件が列記されています。一部を抜粋すると・・・

■2012年XX月
大阪でマグニチュード8.9の大地震が発生し、死傷者が多数出ます。


■2012年12月
12月6日から気象異変が激しくなる。全世界で疫病が蔓延。人類滅亡の始まり。


■2015年XX月
日本の夏期気温が摂氏58度に達します。


■2016年XX月
中国でチャンチュー(真珠)という巨大台風が襲来。大都市を中心に数千人の死者。


■2019年XX月
小惑星の衝突を科学の力で回避できなければ、世界の人口の1/3は滅びる。


■2024年XX月
最高気温が摂氏74度に達する地域が出ます。


■2027年11月
11月26日アメリカのイエローストーンで大噴火が起き、甚大な被害を出し、数百万人が死亡。これより、アメリカ合衆国氷河時代が始まる。


■2038年XX月
日本からハワイ、オーストラリアまでの島国は地震と火山噴火で海中に沈む。その後、人々は海底から隆起した新しい陸地に住むようになる。


2043年XX月
世界人口の80パーセント以上が消滅します。

な、なんだってー!?
サイト自体はちょくちょく更新してるのに、はずれた予言は放置してあります。
何なのこの会社w


どことは言いませんが、こんな体験談が多数出ている悪徳業者が存在します。


・早くしないと手遅れになるからすぐ送れと急かす
 (実際は電源さえ落とせば多少放置しても問題無い)
・最初の見積もりで高額を提示、客が渋ればどんどん安くなる
・高額なので断ると担当者(何故か白衣)の態度が豹変
・HDを中々返さない、返って来たHDの状態が更に悪化している
・高額見積もりに驚いて他社に依頼したら、全然違う軽い故障で安く直せた
・このような体験談をブログで書くと代理人弁護士から名誉毀損の申し立てと記事削除の依頼が来た


http://koukokamata.blog79.fc2.com/blog-entry-136.html
↑70万円と言われ断ると脅しに近い事を言われ個室から帰してもらえず、30分放置された末に出された見積書では20万。それも断り他社に頼んだら6万で済んだという話。


その会社では「物理障害」と診断され、翌日までに復旧させると36万円、数日かかってもいいのなら28万円との見積もりが出ました。


 ただ、数十万円というのは納得がいきません。そこで、他のデータ復旧会社に電話をしてみました。(中略)4社目に電話したときに、その電話対応をした人が次のように言っていました。


「もしかして、それって銀座の某社ですか? 実は、あそこはぼったくりの疑いもあります。(中略)某社はたとえ論理障害だったとしても、すべて物理障害だと診断します。悪質であり、高額になる根拠です。物理障害だとしても、うちでは10万円くらいでできます」

PCハードディスク、データ復旧会社により20万円も料金に差?横行するボッタクリ | ビジネスジャーナルより。



今回HDが物理障害に至った原因まで業者が解明してくれるような事はありませんでした。元から挙動がおかしかったとは言え、原因の心当たりが一つあります。



故障の一ヶ月前、天井から電気のカバー(直径約60cm)が突然落下して来て、外付けHDに衝突し床へ。

慌ててHDが動くか確認、異常なし。もしかしたら、それが原因でじわじわと悪化して行ったのかも知れません。


皆さん、バックアップはまめに、そして複数しましょう。データ復旧業者に作業を依頼する事態となった場合は、もし救えるはずのものが救えなかった、なんて事にならないように慎重に業者を選びましょう。