近く阪急甲陽園駅大改造・キョンが座った白雪ベンチも撤去予定

7月7日0時代追記しました。



2010年7月6日撮影 阪急甲陽線甲陽園
「サムデイインザレイン」でキョンが商店街へストーブを取りに行くため電車を待っている場面です。


2010年2月13日 西宮北口駅今津線宝塚行きホームで
今年2月以降、阪急電鉄の駅のベンチが次々とこの新型に交換されています。

梅田〜三宮間の殆どの駅、京都線南方、淡路、茨木市高槻市嵐山線嵐山(人力車仕様)、今津線門戸厄神〜小林などが既に交換済みの様子。旧ベンチが見られるのは神戸線神崎川武庫之荘、御影、京都線崇禅寺上新庄甲陽線苦楽園口、甲陽園今津線逆瀬川以北、宝塚線庄内、曽根、石橋、山本、売布神社清荒神箕面線牧落など(7月初旬時点、京都線淡路以北、千里線など未調査)。
写真は桜の花びらがデザインされた夙川駅のベンチ。

ベンチ交換は本線の駅だけかと思っていたら今津線門戸厄神駅では6月24日に宝塚行きホーム、6月25日に西宮北口駅行きホームのベンチの交換工事が行われちるのを目撃したので調べてみた所、

2010年2月以降順次再生木材を採用した環境配慮型ベンチ「エコベンチ」に交換すると阪急のニュースリリースに書かれているのを発見しました。
http://holdings.hankyu-hanshin.co.jp/ir/data/ER201002252N1.pdf

撤去されたベンチは能勢電鉄に「お下がり」で回されているようです。
http://ns1001knnc.jugem.jp/?eid=915

という事は、サムデイインザレインでキョンが座っていた甲陽園駅のベンチも交換されるという事です。現地確認はこれからですがmixiコミュ「涼宮ハルヒの舞台西宮へ行こう!」の7月4日のさかさんの書き込みによれば、何とホームの拡幅工事が始まっているそうで記録を残すなら今のうちです。七夕に西宮に来るハルヒファンが多そうなので取り急ぎ更新。

7月7日0時代追記

どうやら2008年9月の脱線事故以来休止している1号線を復帰させ、入れ替わりに休止となる2号線の上にホームを拡張するようです。7月19日〜8月6日の工事中は2号線東側の狭いホームを使うようになるため、現状の島式ホームを見られるのは7月18日まで?



笹の葉ラプソディ」より、甲陽園駅改札。2009年5月23日夜撮影。2号線の電車の停車位置が合わないので、完全に止まる前に撮っています。改札機は2005年のロケハン取材当時にあった物が描かれています。2号線が無くなればこのアングルで電車を入れて撮る事は出来なくなります。

2010年7月7日撮影、12日追加 「涼宮ハルヒの消失」でも駅東側の道路から見たホームが登場していました。作中ではホームに電車は停まっていません。


甲陽園駅のホーム上屋は良く見れば年代物でした。



既に2号線東側の狭いホームの脇が資材置き場になっています。キョンが座ったのは1号線ホーム夙川寄りから3セット目のベンチです。両端の家の見え方が何かおかしいけれど、一番夙川寄りの同じ向きのベンチでは柱とベンチの距離と視覚障害者誘導用ブロックが合わないのでこれで間違いありません。
参考:神奈井総社涼宮ハルヒの憂鬱舞台の検証 その11 http://kanai.dw.land.to/diary/2006-05-30a.htm

このベンチ!キョンが座っていたのは左端。

手前のベンチの色は黄緑なのに作中では水色のように見えますが、水色のベンチは隣の苦楽園口駅(写真)や京都線上新庄駅などで見られます。

ここからは余談。

阪急の旧タイプのベンチには必ず伊丹市に本社のある小西酒造の「清酒 白雪」(1550年創業)の広告が付いています。阪急と小西酒造の関わりは古く深く、阪急電鉄の前身・箕面有馬電気軌道の明治末期の創立準備時にまで遡ります。
詳しくは白雪の明治・大正・昭和 第11章/小林一三と阪急の飛躍、白雪への応援第十二章/お茶を通じて友情を温めた一三と業精を参照。

阪急の創業者小林一三と12代目小西新衛門・業精は無二の親友となり、「苦しい時に応援してくれた小西との義理を守るためか阪急の全関連事業で販売する酒は、すべて白雪だけしか取り扱わせなかった」という逸話があります。


昭和7年(1932年)の十三駅2・3号線ホームの写真。「阪急電車駅めぐり 京都線の巻」より。

良く見れば「キユラシ」と右書きされたベンチが!
近鉄阪急の名車−なめくじ会の鉄道写真館
↑昭和41年(1966年)阪急京都線西京極駅の写真に「清酒 白雪 小西醸」のベンチが。
DK20の街乗り日記 白雪のベンチ伊丹市内の神社に残る昔ながらの白雪ベンチ

西宮球場にも一際大きな白雪の広告ネオンがありました。

80年以上阪急で広告を出してきた白雪の撤退は、双方の歴史の中で大きな節目かも知れません。

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